はじめに

夏になると保育園や幼稚園でよく耳にする「手足口病(てあしくちびょう)」。

「子どもの口の中にブツブツができた…」
「手や足に発疹があるけど大丈夫?」
「兄弟や親にも感染するの?」

そんな不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

手足口病は、多くの場合は軽症で自然に治る病気ですが、感染力が非常に強く、家庭内や保育施設で広がりやすい感染症です。

今回は

  • 手足口病とは?
  • 感染経路
  • 感染しやすい年齢
  • 潜伏期間・感染期間
  • 症状
  • 家庭でできる予防法
  • 感染後の過ごし方
  • 病院を受診する目安

まで詳しく解説します。

手足口病とは?

手足口病は、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスによって起こる感染症です。

名前の通り、

  • 口の中

に水ぶくれ(発疹)ができるのが特徴です。

日本では毎年夏(6〜8月頃)に流行し、7月頃にピークを迎えることが多い感染症です。主に2歳以下の子どもに多く見られます。

手足口病は何歳が感染しやすい?

感染しやすい年齢は次の通りです。

年齢

感染しやすさ

0〜1歳

★★★★★

2歳

★★★★★

3〜5歳

★★★★☆

小学生

★★★☆☆

中学生以上

★☆☆☆☆

特に5歳以下の乳幼児がほとんどです。

理由は、

  • 免疫がまだ十分でない
  • 保育園や幼稚園で集団生活を送る
  • おもちゃを共有する
  • 手洗いが十分できない

などがあります。

大人も感染する?

実は感染します。

子どもから家庭内感染するケースが多く、

  • パパ
  • ママ
  • 祖父母

へうつることもあります。

大人は子どもより症状が重く、

  • 高熱
  • 激しい口内炎
  • 手足の強い痛み
  • 水ぶくれ
  • 爪が後から剥がれる(数週間後)

などが起こることがあります。

手足口病の感染経路

感染経路は主に3つです。

① 飛沫感染

咳やくしゃみで飛び散ったウイルスを吸い込み感染します。

  • くしゃみ
  • 会話

② 接触感染

最も多い感染経路です。

例えば

  • おもちゃ
  • ドアノブ
  • テーブル
  • タオル
  • 手すり

などに付着したウイルスが口に入ることで感染します。

③ 糞口感染

意外と重要なのがこちら。

感染者の便には大量のウイルスが含まれています。

おむつ交換後に手洗いが不十分だと、

家族全員に感染することもあります。

特に保育園では、この感染経路が問題になります。

潜伏期間は?

感染してから症状が出るまで

3〜5日程度

です。

この期間にもウイルスは体内で増えています。

どのくらい感染力がある?

非常に強いです。

実は、

症状が治っても…

便からは数週間(2〜4週間程度)、ウイルスが排泄されることがあります。

そのため、

元気になっても

  • 手洗い
  • おむつ交換
  • トイレ後の消毒

が重要になります。

主な症状

初期症状

まず

  • 少し熱が出る
  • のどが痛い
  • 食欲がない
  • 機嫌が悪い

程度から始まります。

発疹

数日後に

  • 手のひら
  • 足の裏
  • 足の甲
  • 指先

に小さな水ぶくれができます。

かゆみは少ないですが、

押すと痛いことがあります。

口内炎

最もつらい症状です。

口の中に

  • 水ぶくれ
  • 潰瘍
  • 赤い発疹

ができ、

食事や水分補給が困難になります。

発熱

38℃以下の軽い熱が多いですが、

熱が出ない子もいます。

重症化することは?

ほとんどは自然に治ります。

しかしごくまれに

  • 髄膜炎
  • 脳炎
  • 心筋炎
  • 急性弛緩性麻痺

などの重い合併症を起こすことがあります。

治療法は?

残念ながら

手足口病を治す特効薬はありません。

基本は

  • 安静
  • 水分補給
  • 痛み止め
  • 解熱剤

など症状を和らげる治療になります。

家庭でできるケア

水分補給を最優先

口内炎が痛くなるので

おすすめは

  • 麦茶
  • 冷たいスープ
  • ゼリー飲料
  • 経口補水液

です。

脱水には十分注意しましょう。

食べやすいもの

おすすめ

  • プリン
  • ゼリー
  • 豆腐
  • 茶碗蒸し
  • ヨーグルト
  • おかゆ
  • そうめん

避けたいもの

  • カレー
  • オレンジジュース
  • 炭酸
  • 熱い料理
  • 辛い料理
  • 塩分が強いもの

無理に食べさせない

食べられなくても

まずは

水分が飲めること

を優先しましょう。

保育園・幼稚園はいつから行ける?

手足口病は法律上の出席停止ではありません。

一般的には

  • 熱がない
  • 普通に食事ができる
  • 元気に遊べる

状態になれば登園可能とされます。

ただし園によって基準が異なるため、事前に確認しましょう。

手足口病の予防法

完全に防ぐことは難しいですが、感染リスクを下げることはできます。

手洗い

最も重要です。

特に

  • トイレ後
  • おむつ交換後
  • 食事前

は石けんでしっかり洗いましょう。

タオルを共用しない

家族でも

  • タオル
  • コップ
  • 食器

はできるだけ分けましょう。

おもちゃの消毒

アルコールが効きにくいウイルスもあるため、家庭では洗剤での洗浄や適切な消毒を組み合わせると効果的です。

排泄物の処理

おむつ交換後は

  • ビニール袋で密閉
  • 石けんで30秒以上手洗い

を徹底しましょう。

十分な睡眠

免疫力を保つため

  • 睡眠
  • 栄養
  • 水分補給

も大切です。

こんな時はすぐ病院へ!

次のような症状があれば早めに受診しましょう。

  • 39℃以上の高熱が続く
  • 水分が全く飲めない
  • ぐったりしている
  • 呼びかけへの反応が悪い
  • けいれん
  • 嘔吐を繰り返す
  • 強い頭痛
  • 呼吸が苦しそう

重症化はまれですが、早めの対応が重要です。

まとめ

手足口病は夏に流行しやすく、特に乳幼児が感染しやすいウイルス感染症です。

ポイントをおさらいしましょう。

  • 5歳以下の子どもに多い
  • 感染経路は「飛沫・接触・糞口感染」
  • 潜伏期間は3〜5日
  • 手・足・口に発疹や水ぶくれができる
  • 特効薬はなく対症療法が基本
  • 水分補給が何より大切
  • 症状が治っても便から数週間ウイルスが排泄されるため、手洗いを継続する

保育園や幼稚園では毎年のように流行する病気です。慌てず正しい知識を身につけ、日頃から手洗いや衛生管理を徹底して、大切なお子さんと家族を感染から守りましょう。