住宅を設計する仕事をしていて、TVOCを気にしている会社が少ないような気がするので私が理解している範囲でまとめようと思います。

まずTVOCって何?ということからなんですが

Total 

Volatile 

Organic 

Compounds

の頭文字をとってTVOCです。

意味は空気中に含まれる揮発性有機化合物(VOC)の合計量の事です

つまりは、部屋の空気にどれくらい化学物質が漂っているかを表す目安です

じゃあ揮発性有機化合物って何となると思うんですがそれは常温でも蒸発して空気中に広がる化学物質です。

代表的には

  • ホルムアルデヒド
  • トルエン
  • キシレン
  • エチルベンゼン
  • スチレン

などがあります。

これらは

  • 新築住宅
  • 新しい家具
  • 接着剤
  • 塗料
  • ワックス
  • カーテン
  • フローリング
  • 壁紙

などから放出されることがあります。

TVOCは「空気の健康診断」

例えば、

部屋の中には100種類以上のVOCが存在していることがあります。

一つ一つ測るのは大変なので

全部まとめた数値=TVOC

として管理しています。

イメージすると

ホルムアルデヒド 30

トルエン     20

キシレン     15

その他      35

──────────

TVOC = 合計100

というイメージです。

TVOCが高いとどうなる?

TVOCが高い部屋では、人によっては

  • 頭痛
  • めまい
  • 吐き気
  • のどの痛み
  • 目の痛み
  • 鼻の刺激
  • アレルギー症状
  • 集中力の低下

などが起こることがあります。

これらはシックハウス症候群の原因の一つと考えられています。

前兆として化学物質過敏症になる事があるようです。

過敏症とは身の回りのごく微量の化学物質(柔軟剤、香水、殺虫剤、塗料など)に反応し、頭痛、めまい、吐き気、倦怠感などを引き起こす状態です

結構なってしまう方も多いようなので気をつけたいところです。

TVOCの目標値

厚生労働省では

暫定目標値

400 μg/㎥(マイクログラム毎立方メートル)

を目安としています。

イメージ

TVOC値

評価

100以下

かなり良好

100〜400

概ね問題なし

400以上

改善を検討したい

1000以上

発生源の確認が必要

※400μg/㎥は「健康被害が必ず起こる境界」ではなく、室内空気を管理するための目安です。

TVOCが高くなる原因

主な原因はこちらです。

新築住宅

建材や接着剤から放散されます。

新しい家具

  • 本棚
  • ベッド
  • ソファ
  • 食器棚

など。

塗料

DIY後やリフォーム後は数日〜数週間高くなることがあります。

芳香剤

実は香り成分もVOCです。

強い芳香剤を置くとTVOCが上がることがあります。

エアコン

内部の汚れやカビが原因で臭いが発生し、TVOCセンサーが反応する場合があります。

アルコール

消毒用アルコールや香水でも数値が一時的に上昇することがあります。

TVOCを下げる方法

①換気する(最重要)

最も効果的です。

窓を2か所開ける

空気が流れる

TVOCが下がる

24時間換気がある住宅では、基本的に止めないことが大切です。

②新しい家具は換気しながら使用

購入直後はVOC放散量が多いことがあります。

数週間〜数か月で徐々に減っていきます。

③エアコン掃除

臭いの原因を減らすことで室内環境の改善につながります。

④室温を上げすぎない

温度が高いほどVOCは蒸発しやすくなります。

⑤空気清浄機

HEPAフィルターだけではVOC除去は苦手です。

TVOC対策には

活性炭フィルター付き

の空気清浄機が効果的です。

F☆☆☆☆(エフフォースター)なら安心?

住宅でよく見る

F☆☆☆☆

これは

ホルムアルデヒドの放散量が最も少ない建材

という意味です。

ただし、

F☆☆☆☆でも

  • 接着剤
  • 家具
  • カーテン
  • 家電
  • 芳香剤

など様々なVOCが存在するため、

TVOCがゼロになるわけではありません。

TVOCとCO₂の違い

TVOC

CO₂

化学物質の量

人の呼吸による二酸化炭素

シックハウス対策

換気不足の目安

建材の影響を受ける

人数の影響を受ける

どちらも室内環境を見るうえで重要ですが、示している内容は異なります。

まとめ

TVOCとは「室内空気中に含まれるVOC(揮発性有機化合物)の総量」を示す指標です。

覚えておきたいポイントは次の5つです。

  • TVOCは空気中の化学物質の総量を示す目安
  • 新築住宅や新しい家具、塗料などから発生しやすい
  • 高濃度では頭痛や目・喉の刺激などの原因になることがある
  • 厚生労働省の暫定目標値は400μg/㎥
  • 最も効果的な対策は24時間換気を止めず、定期的に換気を行うこと

注文住宅では「断熱性能」や「気密性能」だけでなく、「換気計画」と「TVOC対策」も快適で健康的な住まいづくりの重要なポイントです。

ちなみに以前私がいた工務店では、白い木工ボンドは使わず、無垢の床材などを貼る時は脱オキシムのコーキングを使ったり、壁紙はデンプンのり使ったり、塗料はベンガラ使ったりでかなり気を遣ってました。

室内建具も全て造作で木で作ってました。

今考えると、新築住宅の匂いではなく家に入ると木の香りしかしなかったですね。

木の香りも検体で検出できるんですが、成分はaピネンという木材由来のものばかりでした。

VOCの種類は本当に多くて何が体に良くないのかわかりませんが、大学の教授が言っていたのは、口から入るものは胃で解毒できるけど、鼻から入る空気は脳に直接言ってしまうので、一番気をつけるのは空気です。

とおっしゃっていました。

そんなこんなで、何かに役立てて下さい

ちなみにかっこいい空気清浄機はこちら